レシピ
米麹
●日本の発酵食品を支えてきた麹が、なんと自宅で簡単にできます!塩糀に甘酒、米飴、味噌、醤油と用途は数えきれません
●全行程に4日程かかりますが、そのほとんどは温度管理のみです
※真夏の制作は大変難易度が高いです
【必要器具】
- 蒸米を作る器具
-
○蒸し器
○(金属製なら)さらし布
<または> ○圧力鍋
- 種付できる広い布
-
○帆布
<または> ○さらし木綿
<または> ○テーブルなどの広い天板(要消毒)
<または> ○大きなタッパ
○さらし布
- 保温庫になるもの
-
○保冷ボックス
○湯たんぽ
<または>
○こたつ
○ホットカーペット
<または>
○電気毛布
○段ボール
- 温度管理に必要なもの
-
○温度計
○デジタル温湿度計
○断熱材になるもの
- あった方がよいもの
-
○アルコール
○しゃもじ
○ティーストレイナー・茶こし ○さらし布
【材料】
○白米 2.5kg○種麹 5g
【作り方】
- [1]
- 白米をよく水洗いし、水に浸しておく
水につけておく時間は気温により、10℃以下で15~24時間・15℃で10~12時間・17~18℃で6~8時間・20~23℃で3~5時間・23℃以上で3時間未満
- [2]
- 水に浸しておいた白米を1時間程水切りする
水分がなるべく残らないよう、斜め置きをしたり、十分に水切りする
- [3]
- 白米を蒸し器ないし圧力鍋で40分~60分強い蒸気で蒸す
金属製の場合、米が底に焦げ付かないよう、さらし布等でくるんで蒸す
芯まで熱気が通るくらい十分に蒸せたか、菜箸で刺したり、指でひねったりして確認する
- [4]
- 広げた清潔な帆布に蒸米を広げ、40℃以下(ひと肌より少し熱い程度)まで冷却する
しゃもじなどで混ぜながら均等に冷却するとよい。この時蒸米のかたまりがあったらほぐしておく
- [5]
- 種麹を蒸米に温度が下がらないよう素早く種付けする。蒸米一粒一粒にまんべんなく種麹がつくよう、清潔な手でほぐしながら混ぜる
粉末状の種麹は、茶こし等を使って2~3回に分けてふりかけ、もみ合わせる
温度が30℃以下にならないうちに終わらせる
- [6]
- あらかじめ、保温庫になるものを設置して、温度を30~32度ほどに調整しておく
蒸米をさらし布に包んで保管物の中に入れる
保温庫に、蒸米を入れた保管物を入れる。30~32℃を保つよう温度管理をする
熱されるところに偏りがないよう、蒸米を入れた保管物をひっくり返すなど工夫する
こたつや湯たんぽなどの熱が、蒸米の温度に偏りを作らないよう、厚い布などを用いる
※麹菌の繁殖最適環境は31℃~33℃、湿度90%前後です。42℃で死滅してしまいます
- [7]
- 保温庫に入れて10~15時間経過したら、温度計で蒸米の温度を測る
中心部が33~34℃程、蒸米全体に潤みがあり、白い麹菌が見えるようなら、蒸米を清潔な手でよく混ぜる
固まっていたらほぐし、麹菌が行き渡るようにする
再び、保温庫に蒸米を入れた保管物を入れ、30~32℃を保つよう温度管理をする
- [8]
- さらに10~14時間経過後、温度計で蒸米の温度を測り、34℃~35℃くらいで、麹菌の菌糸である白い斑点が見えたら、蒸米を清潔な手で固まっていたらほぐし、麹菌が行き渡るようによく混ぜるbr>
蒸米が多いようなら1.5㎏ずつに分け、それぞれ別の保管物に入れる。これは麹菌の増殖が進むと発熱し、中心部の温度が高温になりやすいため
保温庫に戻し、30℃を保つよう温度管理をする
- [9]
- 10時間程経過後、温度計で蒸米の温度を測り38℃まで上がっていたら、大分増殖が進んでいる
空気を入れるように清潔な手で温度が下がりすぎないようにしながらよく混ぜます
ここからは発熱が更に増すので、保温器の温度を下げたり、こまめに温度を測って、手で混ぜる
- [10]
- [9]と同じことを、こまめに蒸米の温度を測りながら繰り返す
麹菌の増殖により発熱量が増すので、加温器の調整し保温庫の温度はこれまでより低くする
- [11]
- [6]から通算40~48時間程度経ったら保温庫から出し、酒造用などに使える若麹の完成
ここで保温庫から出さずそのままにすると、胞子をつくることでプロテアーゼの比率が高まり、だんだん黄緑色になる。これは味噌麹として使える老麹
※米粒の表面に真っ白な麹菌がまんべんなく繁殖し、カッターなどで二つ割りにしてみると、米粒の中心部まで麹菌が食い込んでいる状態なら良好
※[11]の時間は目安であり、これまでの経過で蒸米温度が低いところがあれば繁殖は遅くなるので、米粒の表面、内部に真っ白な麹菌が十分繁殖しているかを見て判断する
- [12]
- 温度の高い室内でも麹菌は活動を続け、老化してしまうので保温庫から出したら10℃以下の風通しの良いところに置く
なるべく早くの使用がの望ましいが、保管する場合は、吸湿性のある紙袋で冷蔵保存・乾燥させてビニール袋などに入れて冷凍保存(冷凍なら1年ほど保存可能)